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老舗ひしめく鶏料理激戦区・京橋、創業以来変わらぬ唐揚げを召し上がれ!

2018.05.17 washoku/osake

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京橋は鶏料理の激戦区。東京でも屈指の有名店から、親しみやすい居酒屋まで多くの専門店がひしめき合っています。その中でも京橋のビジネスパーソンから選ばれているのは、ボリュームたっぷりなランチで知られる『都鳥』。創業は昭和26(1951)年と古く、長年にわたって築き上げたことが一口でわかる、本格的な鶏料理はどれも美味。ランチは行列ができるほど人気で、待っている間に周囲の人の会話を聞いていると、「東京出張にくると、やっぱり来ちゃうよね」と地方の言葉で語り合っている人もいました。

通常の2倍サイズの唐揚げライスに大満足!
ランチメニューは6 種類。いずれも鶏料理専門店でよく見かけるメニューですが、写真を見るだけでも、料理の洗練度が段違い。鶏料理への探求心が伝わってきます。例えば、揚げ物にはレモンが添えられていたり、丼ものに海苔やきぬさやが乗っていたりなど、素材の味を引き出したり、彩を加えたりする、小さな一工夫までぬかりない。それが老舗の魅力なのだと納得。
取材時、店内には外国人観光客やビジネスパーソンの姿も。鶏料理は誰もが気兼ねなく楽しめるのだと気が付きました。

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英語併記のメニューの一部。ほかにも雑炊や焼き鳥の定食がある。全てのランチにお新香と鶏スープが付いてくる。

圧倒的な人気を誇っているのが、一日30 食限定の『都鳥名物唐揚げライス』(1,300 円・税込)です。一般的な唐揚げの2 倍サイズで、大きなお皿にはみ出んばかりに乗っています。衣に歯を立てるとサクサクとしており、肉はとてもジューシー。火が完全に通っているのに、じゅわっと肉汁が染み出て来る“プロの仕事”に、心が奪われます。
漬け込んでいるたれの味をなんとか分析しようと味覚を総動員して味わうも、醤油をベースにみりん、酒、ほのかに生姜を感じる程度から、その先がわからない。
「この味付けは、創業以来、全く変わっていません。京橋には当時からビジネスパーソンが多く、にんにくは使わずにこの味を作り上げました。揚げ油は、ごま油とキャノーラ油を独自にブレンドしています。ポイントは、唐揚げ専用のフライヤーがあること。油も鮮度に気遣い、マメに交換しています」(二代目店主以下「」内同)

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ドドドーンと4 つの唐揚げがのる。地鶏のもも肉を1 枚使っています。1 個目はそのまま、2 個目はレモンを絞って、3 個目はからしをつけて……など常連客の中には、独自の食べ方ルールがある人もいるそう。

“東京の味”を凝縮したような鳥重に舌鼓
「揚げ物を食べたら、焼き物も食べたい!」そこで、『鳥重』(1,000 円・税込)もオーダー。伝統のタレで焼き上げた柔らかな地鶏の焼き鳥に、色鮮やかなそぼろ卵がトッピング。若葉に見立てたきぬさやが彩を添えています。
東京で創業50 年以上の料理店を食べ歩いて感じたことは、深い醤油味の料理が多いこと。江戸前寿司で使われる甘しょっぱい卵焼きもまた東京の味です。
そぼろ卵と焼き鳥をご飯と一緒に口にしたのですが、この『鳥重』は、まず甘さを感じ、後から醤油が追いかけてきて、素材の持ち味を増幅するのがいかにも東京らしい。京橋の地に代々住んでいる人もこの店に魅かれる理由がわかりました。

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焼き鳥とそぼろ卵の下には焼き海苔が敷き詰められており、その下にご飯がある。まずは具材を単体で味わい、それから一緒に混ぜて食べると、バランスがよく味の完成度が高いことがわかる。

濃厚な鶏スープと、さわやかな白菜のお漬物もいい!
ジューシーな鶏料理に、濃厚なのにサッパリしている鶏スープが合う。地鶏の鶏ガラを使ったこのスープには、生のショウガ汁が入っていてさわやか。葉物野菜のお漬物にもシソが刻まれて入っており、口の中をサッパリさせてくれます。
「街が時代と共に変化しても、最高級の地鶏を使った料理の味は変わりません。東京駅からも近いので、ぜひ足をお運びください」。

今回食べたランチ
限定30食 “都鳥名物唐揚げライス” 1,300 円(税込)
鳥重 1,000 円(税込)

ランチマップを見る

INFORMATION

名称 京橋 都鳥
住所
電話番号 03-3245-1378
営業時間 【ランチ】[月~金]11:30~14:00
【ディナー】[月~金]17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日 土曜・日曜・祝日

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