Kyobashi TIMES

寒さが厳しいこの季節。昼時も近い11時半になると、男女問わずスーツを着たビジネスパーソンが続々と吸い込まれていく店が。それが新潟の郷土料理とお酒を提供する、蔵元・新潟「朝日酒造」のアンテナショップ『越州(えっしゅう)』です。
朝日酒造は天保元年（1830年）に久保田屋の屋号で新潟県長岡市朝日にて創業。この地は信濃川の支流、渋海川のほとりにあり、夏は蛍が舞い秋は紅葉染まる、豊かな自然環境に恵まれた酒蔵のある里。酒造りに適した米と清冽な仕込水、そして深々と降り積もる雪の恵みを授かり、清酒「朝日山」「久保田」「越州」「越乃かぎろひ」など愛され続ける日本酒を醸し続けている会社です。
朝日酒造の銘酒を一同に取り揃え、越後の大地で作られた美しい日本酒を堪能するために作られた空間「越州」。都内にいながら、越後のおいしいお酒を堪能できるよう、越後の郷土料理と旬を大切にした和の逸品料理を提供しています。
朝日酒造直営店だから出来る充実の品揃えで、様々な飲み比べが愉しめ、日本酒の飲み方や日本酒文化を伝えている店です。

朝日山と名のついた日本酒の酒樽が置かれた入り口を入ると、酒造が推奨する店だけあって、新酒ができたこと・熟成度合いを知らせるための「杉玉」が出迎えてくれます。
階段を降り店内へ入ると、そこにはゆったりとした落ち着きのある空間が広がっており、カウンター、テーブル、個室、座敷と様々で、どんなニーズにも対応できそうです。
取材当日のこの日も、オープン直後にもかかわらず賑わっており、私達が着席した後、またたく間にテーブル席は満席となりました。

越州が提供するのは、厳選した旬の味覚をふんだんに使用し、和食の職人たちが丹精込めて丁寧につくりあげる新潟・越後の郷土料理。

口コミでは魚・米・日本酒が美味だという内容が多く、無駄のないシンプルな和食こそ、実力のほどをうかがえるのではないでしょうか。

ランチメニューは、新潟近海の鮮魚を使用した本日の焼魚御膳2種類のほか、ボリュームタップリな肉と厳選したマグロが魅力の鉄火丼の5種類。店内を見回し他の人がオーダーしたものを聞いてみると、やはり口コミ通り「魚」が人気のよう。
ここで提供される米には、長岡市越路地域の指定農園で特別栽培されたコシヒカリが使用されているのも、米好きには嬉しいかぎりです。
そこで「本日の焼魚御膳 A・さわら味噌漬け焼き」と、定番と記載のある「鶏の竜田揚げ御膳」をオーダーしました。

料理が提供されるまでの時間はわずか5分程。テーブルに置かれたのは「本日の焼魚御膳 A・さわら味噌漬け焼き」。(提供時間はメニューによる)

さわらの味噌漬け、お造り、小鉢、漬物、米と味噌汁といったボリューム感たっぷりの御膳です。肉厚のさわらに、しっかりと染み込んだ味噌が焦げた、甘く香ばしい香りがふんわりと漂い、食欲を掻き立ててくれます。
そして長岡市越路地域の指定農園で特別栽培されたコシヒカリを使用したご飯は、米の一粒一粒が凛と立ち、ふっくらツヤツヤとしていて、口に入れ噛むたびに米の旨味を堪能でき、思わず笑みを浮かべてしまいます。誠実に手塩にかけられたことが分かる、心あたたまる御膳です。

一方、鶏の竜田揚げ御膳は、小さな子どもの拳ほどある大きめの鶏の竜田揚げが5つに、お造り、小鉢、漬物、米に味噌汁と、こちらもボリューム感たっぷり。

カラッと揚がった竜田揚げは、非常に肉厚で外はカリッ、中は肉汁が溢れるほどのジューシーさ。そしてこの中から溢れる肉汁が生み出す脂の旨味には、グッと心をつかまれるものがあります。
醤油のシンプルな味付けと、鶏肉のあと引く美味しさに、どんどんと箸が進んでしまう一品です。

夜は、朝日酒造の銘酒を「唎酒師」が提案してくれるという、昼とはまた異なる魅力も持ち合わせているのだとか。さらに朝日酒造・直営店ならではの価格、品質、品揃えで、人気の「久保田5種類飲み比べ」メニューがあるのも嬉しいポイントです。

日本酒好きはもちろんのこと、越後の旬な素材を活かした丁寧な料理を、ぜひ京橋で堪能してみてはいかがでしょうか。

今回食べたランチ
本日の焼魚御膳 A・さわら味噌漬け焼き（1,000円・税込）
鶏の竜田揚げ御膳（1,000円・税込）

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