グルメ

カウンターで楽しむ極上の時間。食通も通う「すし処 目羅」

2019.07.16 washoku/osake

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京橋駅から徒歩1分、京橋エドグランが向かいにあるメインストリートから一本入った通りに、「すし処 目羅」はあります。この日は、朝から雨と風で傘を差しても濡れるような悪天候。きっと今日は空いているだろうと思いながら、開店の少し前に到着したところ、すでに暖簾が揚がるのを待っている方の姿がちらほら。その後も次々に人が集まり、雨に濡れるのを心配するように女将さんが少し早めに暖簾をだしてくれました。優しい笑顔で中へ迎えられると、私から名乗っていないのにも関わらず、カウンターの中から「●●様ですね」と大将に声をかけてもらい、雨で少し沈んでいた気持ちが晴れるような心地になります。どうやら、常連客が多い中、この日予約して初めて訪れる客のことを気にかけてくれていたようです。
「すし」というと、「鮨」や「寿司」の漢字を思い浮かべますが、歴史を紐解くと古くは「鮓」と表記されており、塩漬けやぬか漬けの魚、発酵させたご飯を使った保存食を指していました。
その後、「鮨」の字は、発酵させたなれずし以外の握り鮨や棒鮨に使われるようになりました。江戸前は握り鮨であるため、「鮨」の文字が使われることが多いそうです。「寿司」の字が使われるようになったのは、江戸時代、縁起担ぎで「寿を司る」ということで「寿司」の字があてられたと言われています。魚を使わないちらし寿司や巻き寿司などにも使えることで、現代では「寿司」が一般的に使われるようになりました。
京橋にあるここ「目羅」は江戸前鮨。酢や塩で締めたり、煮たり、タレにつけこんだりなど、新鮮なネタにさまざまな技が施されています。ちなみに店名の「目羅(めら)」は、大将の苗字なのだそうです。ご実家は漁師で、漁をする網とかかわりのある字なのだとか。

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お品書きやメニューの類は一切なく、おまかせ握り1本のみ。金額がわかるものがないと敷居が高く入りづらい印象をうけるかもしれませんが、おまかせ握りが1,600円(税込)という良心的な価格です。
店内のカウンターには朱の塗り板がセットされており、座るとすぐに、温度にも気をつかわれている煎茶がだされました。ほどなく漬け台に化粧笹がひかれ、自家製のがりが置かれます。

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この日、最初に出されたのは鰈(かれい)のこぶ締め。「塩でどうぞ」と声が添えられます。
身がぷりっとしていて、塩が白身の味を引き出してくれます。鰈の握りがこんなにおいしいものだとは、初めて知ることができました。

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お次はしめ鯖(さば)。身がほどよくしまっていて、うまみが凝縮されています。上にのったバッテラ昆布がさらに美味しさと見た目の美しさを倍増させています。

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お次は大とろ。口にいれると、とろけるような甘みで脂は口に残ることはなく、空気を含んで握られたシャリと絡み合います。

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その後、海苔の香りの椀物、カツオの漬け、玉子、雲丹と続きます。雲丹は塩でいただくため、素材の味をダイレクトに感じることができます。ほんのり温かいシャリの温度で乳化し、噛むほどに味わい深く変化していきます。玉子も甘みが強すぎず箸休めにちょうどよい味でした。

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さらに、いくらの醤油漬け、まぐろの漬けと続き、最後はかっぱ巻きで終わります。梅の酸味と白ゴマの香ばしさが効き、締めにぴったりのさっぱりとした1品でした。終始、一貫一貫テンポよく握られていくので、30分ほどで完食できます。カウンターで大将の気持ちのよい仕事ぶりを見ながら味わうことができ、短時間でありながら贅沢な時間を過ごせました。常連さんで席があっという間に埋まってしまうのも納得です。訪れる際は、予約されることをおすすめします。

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今回食べたランチ
おまかせ握り
(握り7貫 巻き1点 玉子 お椀)1,600円(税込)

ランチマップを見る

INFORMATION

名称 すし処 目羅
住所
電話番号 03-5250-5566
営業時間 【ランチ】[月~金]11:30~13:00(L.O.12:30)
【ディナー】[月~金]17:00~22:00
定休日 土・日・祝日

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