グルメ
本場・タイの味をリーズナブルに楽しめる~タイ風居酒屋
2019.10.02 asia/esuniku
京橋3丁目にある、小さな店舗の前に行列をつくる女性たち。お目当ては、2017年の9月にオープンして以来、近隣の会社員を中心に人気のタイレストラン「タイ風居酒屋 ガイ 京橋店」。この列は軒先で販売されている弁当を求める方の列ですが、その脇にある店内への入り口にも行列ができている人気ぶりです。タイ料理が日本で最初にブームになったのは、1990年代。タイの一流レストラン「コカレストラン」が日本で初めてタイレストランをオープンしたことがはじまりと言われています。バブル景気の中、それまでになかった嗜好のもの、こだわりの食材にお金を投じる傾向が高まり、スパイシーでヘルシーなタイ料理が日本人に受け入れられたようです。タイ料理は一言でいうと多彩な味わいの料理。スパイスをたっぷり使い、辛味、酸味、甘味、塩味、うま味、そして香りなどを組み合わせ、複雑な味わいを作りだします。野菜をたっぷり使い、脂っこくないところが特に女性のハートを掴んだのではないでしょうか。その後、2011年にアメリカの人気情報サイトCNNGoの「World’s 50 best foods」というランキングで、“マッサマンカレー”が“世界一美味しい料理”に選出されたことで、タイ料理人気が再燃します。そこに目をつけた食品メーカーが、タイカレーをアレンジした缶詰やインスタント食品を販売し、タイ料理の認知度はさらに広がりを見せ、そして、2016年のパクチーブームがタイ料理人気を後押ししたようです。
今回訪れた「タイ風居酒屋 ガイ 京橋店」は家族経営の小規模なお店。「ガイ」とはタイ語で鶏の意味です。本格的な味とアットホームなサービスでリピーターも多いお店です。席数は12席、訪れた時にはすでに満席でした。ランチのメニューは6種類。どれもおいしそうで迷ってしまい、お店の方に一番人気を聞いて、「海老のパットポンカリーセット」980円(税込)と「パッタイセット」850円(税込)をオーダーしました。ランチセットすべてに、サラダとスープ、デザートが付いています。
壁には、タイの写真が飾られていたり、地図が描かれていたりして、その雰囲気もよいスパイスになっているようです。
オーダーが入るとすぐにフライパンで何かを炒めるおいしそうな音が聞こえてきます。店内を眺めながらワクワクして待っていると、5分もかからず料理ができあがりました。「パットポンカリー」とはエビやカニ、ホタテなどの具材と卵の入ったタイのカレーです。こちらのお店では、海老が6尾も入っていてしっかり出汁がでています。卵のまろやかさとたまねぎ、ねぎ、セロリといった香味野菜の食感と香りが複雑なおいしさを醸し出しています。辛みはそれほど強くないので、辛いものが好みの方はテーブルに用意された調味料でアレンジできるようになっています。ご飯はもちろん、タイ米の中でも最高級品といわれる「ジャスミンライス」です。
スープは鶏ガラベースで具材はダイコンとニンジンのさいの目切り。デザートは、タイ料理の定番スイーツのひとつ、タピオカ入りココナッツミルク。タイでは定番の調味料セット「セットクルワンプルーン」が各テーブルに設置されています。右から、ナンプラー(魚醤)、ナムソム(酢)、砂糖、プリックポン(乾燥唐辛子)。テーブルで自分好みに味付けするのは、日本でもすっかりおなじみとなりましたが、本場スタイルそのものです。
ちなみに「パッタイ」とは、米の麺を使い、甘味や酸味、辛味が調和したタイ風焼きそばのことです。
パッタイには、もちっとした食感のセンレックという平麺を使うことが多いのだそう。具材は海老、もやし、卵、ニラ、厚揚げ、上からたっぷりの干し海老とピーナッツがかかっています。添えられたレモンを絞って、好みでテーブルの調味料を加えます。もやしは生の状態でたっぷり添えられていますが、パッタイの余熱で食べているうちに火が通り、シャキシャキッとした食感と瑞々しさが効いています。
ピーナッツと干し海老が香ばしく、食感、味、香り、様々な要素が絡み合い、やみつきになるおいしさです。
周りを見渡すと、ほとんどの人が「パットポンカリー」か「パッタイ」を注文していました。ボリュームはありますが、野菜がたっぷりで、香辛料やココナッツミルクも身体によさそうで女性に人気なのがよくわかります。「ガイ」では、タイのアルコールの品ぞろえも豊富です。タイビールはもちろん、タイのウイスキー「メコン」。ウイスキーというと麦を原料とするものが多いですが、「メコン」は米が原料。現地では、ビールよりも価格の安いウイスキーを飲む人も多いようです。1杯500円前後で楽しめるので、ちょい飲みするのもよさそうですね。
ランチのテイクアウトメニューも人気で、料金も600円(税込)からとリーズナブルです。
食事を終えて外にでたのは13時を少し過ぎていましたが、その時間もテイクアウトする人たちの姿がありました。店頭で店員の方が素敵な笑顔で対応している様子も印象的です。お店からでてきた私たちにも「コップン・カー」(ありがとう)と声をかけてくれました。小さい店ですが、何度も足を運びたくなるタイ料理屋でした。
今回食べたランチ
海老のパットポンカリーセット 980円(税込)
パッタイセット 850円(税込)
INFORMATION
名称 | タイ風居酒屋 ガイ 京橋店 |
---|---|
住所 | 東京都中央区京橋3-9-9 ウインド京橋1F |
電話番号 | 03-6263-2705 |
営業時間 | 【ランチ】[月~土]11:30 ~15:00 【ディナー】[月~土]17:00 ~23:00(LO: 22:00) |
定休日 | 日曜日 |
RELATED POSTS 関連記事
RECENT POSTS 最新の記事
SNAP 京橋スナップ