グルメ

コース限定、高級和食の「トマトすき焼き」をテイクアウトで

2021.06.10 washoku/osake

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徳島が生んだ日本料理の天才・小山裕久氏がプロデュースを務める『日本料理 京橋 婆娑羅(ばさら)』。小山氏と言えば、『銀座小十』の奥田透氏、『かんだ』の神田裕行氏、『龍吟』の山本征治氏らミシュラン三ツ星店の料理人を輩出した『料亭青柳』の料理長で、グルメ好きなら必ず通るであろう某人気漫画にも登場するなど、日本料理界の重鎮です。
いずれも高級日本料理店ですが、当店は「婆娑羅」=“自由気ままに”という店名の通り、肩ひじ張らずに楽しめるように、比較的リーズナブルな価格帯で日本の四季折々の料理を提供しています。
場所は、東京メトロ銀座線京橋駅直結の『東京スクエアガーデン』にあり、気軽に訪れることができる立地も嬉しいですね。

当店の代表メニューである「トマトすき焼き」は、通常ディナーコースのみでの提供ですが、現在はランチタイム限定でテイクアウトできる「トマトすき焼き弁当」も販売しています。ディナーコースだと7,150円(税込)なのに対し、弁当だと1,944円(税込)と3分の1以下で味わうことができるとあって、早くも人気なのだそう。

そのほか、「牛梅しぐれ煮弁当」(1,404円・税込)、「季節の天ぷら弁当」(1,728円・税込)、「とんかつ弁当」(1,944円・税込)の計4種類ありますが、今回は店員の方におすすめいただいた「季節の天ぷら弁当」をセレクトしました。

まずは「トマトすき焼き」から。店では生卵でいただきますが、テイクアウトでは温泉卵がセットでつきます。

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封を開けた瞬間に、芳しい和牛の香りと割り下の甘い香りが鼻腔をくすぐります。見た目にも美しい盛り付けは、高級日本料理店の貫録を感じます。
肉を箸で持ち上げると、弁当箱全体を覆い隠せるほどの大判サイズであることがわかります。テイクアウトでありながら、ディナーコースと同等の和牛が2枚入っていてなんとも贅沢です。

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さらに和牛の下には、淡路島産の玉ねぎがご飯半面にたっぷりと敷き詰められています。端に盛られたトマトも大振りです。

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肉は持ち帰りで少し時間がたってもしっとりと柔らかく、舌の上で解ける甘い脂身から肉質の良さがうかがえます。トマトに多く含まれるうま味成分のグルタミン酸と牛肉に含まれるうま味成分イノシン酸との相乗効果により、奥行きのある味わい。甘めの割り下にトマトの爽やかな酸味と、添えられたバジルの葉の清涼感が合わさることで、通常のすき焼きよりも軽やかな食べ心地です。甘辛く煮られた玉ねぎはシャキシャキで全体的に柔らかな食感にアクセントを与えています。

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さらにこの上に温泉卵を割り落として、濃厚な黄身を全体に絡めていただけば、見た目のシズる感を裏切らないおいしさの追い打ちに悶絶します。このままでも十分おいしいので、カップに割り落としてすき焼きのように具材をディップしていただくスタイルもよいでしょう。

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副菜には旬の菜の花のお浸しと柴漬けが付き、箸休めに絶妙なバランスで、お値段以上に満足度の高い内容です。

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次にいただくのは「季節の天ぷら弁当」。この日は、フキノトウ、菜の花、万願寺唐辛子、茄子、シイタケに加えエビが2尾入っていてボリューム満点です。

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旬の野菜を食べられるので、季節ごとに食べ比べてみたいですね。かつお出汁の効いた天つゆでをかけていただきます。テイクアウトのため時間がたっているので衣はしっとりとしているものの、カラッと油の切れよく揚げられているためか、美味しくいただきました。

いまや海外でも「TEMPURA」の名で通る人気の和食メニューですが、その起源は意外にもポルトガルであることはご存知でしょうか。 日本でその調理法自体が用いられるようになったのは、室町時代にまでさかのぼり、鉄砲の伝来とともに南蛮料理としてポルトガルから伝わったという説があります。
ポルトガル語の「テンポーラ(temporas)」(=四季に行う斎日)が語源と言われており、カトリックではこの日に肉食を禁じ、代わりに野菜や魚に小麦粉で衣をつけて揚げた料理を食べていたのだそう。
その後、ふたたび安土・桃山時代にポルトガル人が長崎に伝えたスタイルが、いまの「長崎天ぷら」です。当時の衣は、水を使わずに小麦粉、卵、酒、砂糖、塩を混ぜたもので、衣と具材どちらにも味付けされているフリットのような料理でした。しかし、このころの日本では油はとても貴重であったため、天ぷらは高級料理であり、庶民が食べられるものではありませんでした。
庶民の味として徐々に広まっていったのは、油の生産量が増えた江戸時代初期のこと。当時江戸で賑わいを見せていた屋台飯のなかで、鮨や蕎麦などにつぐ人気のメニューとして、串に刺した天ぷらがおやつ感覚で楽しまれるようになったのだとか。当時の天ぷらのスタイルは、薄衣で軽やかに揚げ、天つゆでいただく、現代の日本の天ぷらの王道スタイルに通じます。長い歴史を振り返ったうえで改めて天ぷらを食すと、味わいもより深まる気がしますね。


弁当は注文してから作り始めるので出来立てを食べられます。いずれの弁当も予約が可能なので、複数注文する場合や混雑時、お急ぎの場合には事前に連絡しておくとスムーズですよ。

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天井が高く開放感のある店内は、カウンター、テーブル、半個室、テラス席があり、たまのご褒美ランチやランチミーテイング、接待など様々な利用シーンに対応でき、知っておくと便利な店です。


今回食べたテイクアウト
トマトすき焼き弁当1,944円(税込)
季節の天ぷら弁当1,404円(税込)

INFORMATION

名称 日本料理 京橋 婆娑羅
住所
電話番号 03-5542-1938
営業時間 ※定休日・営業時間は変更となる場合があります。詳細は店舗にご確認ください。
【ランチ】[月~金]11:00~15:00(L.O.14:00)
     [土・祝]11:30~15:00
【ディナー】[月~金]17:30~22:00(L.O.20:00)
定休日 日曜、祝日の月曜日

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